今週から韓国の各地域も本格的に梅雨入りするとテレビで言っていたが、近年は梅雨と言ってもスコールのような夕立が主で、昔のようなしとしとと降る長雨とは違う感じがする。
今日も昼過ぎにドド〜ンと大きな雷鳴が聞こえ、ドシャっと一降りしたと思っていたら、 その10分ほどの雨で弘大の駅が浸水して大騒ぎになっていた。

さて、そんなこんなで梅雨入りを前にして、部屋に入って来始めた蚊に悩まされている。ぷ〜んと飛んできて刺されるとかゆくなる、あの蚊である。
韓国語では、모기(モギ)と言う。「蚊に食われる」は、「모기에 물리다(蚊に噛まれる)」と言う。そういえば、関西では「蚊に噛まれる」という表現をしていたような。
これが、どうも横浜でお目にかかっていた蚊とは違う。まず、微妙に大きい。そして体がシマシマではなく、褐色である。そして、大変すばしこい上に、頭が良い。
日本の蚊はひょろひょろと飛ぶので、簡単にパン!と叩いて捕まえられたのだが、ここの蚊はものすごく速く飛ぶ。壁にいるところを叩こうとすると、瞬間的にさっと飛んで逃げてしまう。日本の蚊がレベル5なら、ここの連中はレベル12くらいはありそうだ。
そして普段は天井に止まっている。この部屋の壁は紙なので、虫を潰したりするとそのまま跡が残ってしまうため、叩いて殺すことが出来ない。それを分かっていて僕をあざ笑うかのように、じっと止まって足をこすったりしている。なんとも憎らしい奴である。そして見失ったら、その辺をバサバサやれば大概驚いて出てきそうなものなのだが、こちらが探している時には絶対に出てこない。頭がいい。
 
蚊の人生とはどういうものなのだろう。
ぼうふらとして生まれて、ふらふらしていたらやがて大人になって、人の血を吸ったらパチンと叩かれて終わり。僕ももしかしたらそんな輪廻を何万回と繰り返してきたのかも知れない。
人間は蚊を食べないが、蚊を叩いて殺すことに理はあるのだろうか。かゆくなったり、伝染病の原因になったりするから、それは許されるのだろうか。

しかし本当にすばしっこいやつだ。日本のとは明らかに違って、突然人間に向かってまっしぐらに突っ込んでくる。飛び方も複雑で、なかなか叩けない。
こいつに蚊取り線香は効くのだろうか……。